ブルガリアの小さな町、バンスコ(Bansko)にデジタルノマドが集う理由

ホームデジタルノマドブルガリアの小さな町、バンスコ(Bansko)にデジタルノマドが集う理由

ブルガリアの南西のにある小さな町、バンスコ (Bansko) が今デジタルノマドに注目されています。東ヨーロッパでは数少ないスキーリゾートがあり、冬はスキー&スノボ客で賑わうバンスコですが、何故ここにノマドが集まってくるのでしょうか。その理由は、デジタルノマドにとっての居心地の良いコミュニティにありました。

バンスコってどんな町?

バンスコ (Bansko)は、ブルガリアの南西部にあり、首都ソフィアから車で約2時間程南のピリン山脈の麓に位置しています。

スキーリゾートとして有名で、冬はヨーロッパ各国からのスキー客で賑わいます。夏は近郊の山々や湖など豊かな自然を求めてハイキング客も多く訪れます。

人口は9000人程(2020年National Statistical Institute)の小さな町で、ホテルやレストラン、スキーショップが立ち並びスキー客で賑わうスキー場付近を除けば、ヨーロッパの田舎町らしい静かでのんびりした雰囲気です。

町の北部の旧市街が地元市民の生活の中心です。日用品を売る店やカフェが並びますが、派手なショッピングモール等はありません。毎週日曜日には野菜や果物、はちみつやハーブ等を売るマーケットが立ちます。北部の市街から町の南端にあるスキー場行きのゴンドラまで車で10分足らずと言えば、バンスコのコンパクトさが想像できるかと思います。

バンスコのサンデーマーケット
バンスコの日曜マーケット
バンスコの街
バンスコ旧市街

バンスコにデジタルノマドが集結しているワケ

このバンスコに、近年デジタルノマドが続々と集まってきています。スキー、スノーボードをシーズンめいっぱい楽しみたいノマドがリモートワークしながら滞在しているのはもちろんですが、どうやら理由はそれだけではないようです。

Photo by Vitaliy Paykov on Unsplash

ヨーロッパで1,2を争う物価の安さ

ブルガリアはヨーロッパで最も生活物価が低い国のひとつです。どこでも仕事ができるリモートワーカーなら、物価の安い国で生活した方が得なのは言うまでもありません。ドイツなど物価の高いEU圏の国のリモートワーカーがバンスコに移住してきています。

冬はスキー&スノボ、夏はハイキング

バンスコは東ヨーロッパのスキーリゾートとして有名です。コースも多彩で雪のコンディションも良く、比較的安価でスキー旅行ができるので、ヨーロッパの若者や家族連れを中心に外国からも多くのスキー客が訪れます。温泉もあり、バーやクラブ、カジノ等のナイトライフも充実しています。

夏はスキーシーズンのような賑わいはないものの、豊かな自然を生かしたハイキングやマウンテンバイキングが盛んです。都会の喧騒を離れてのんびりとノマドライフを送りたい人には最適な滞在先と言えます。

活発なノマドコミュニティ

バンスコにデジタルノマドが集まる大きな理由が、現地のノマドコミュニティです。見知らぬ土地に住んでみるのは楽しいですが、ひとりでリモートワークをしながら長く滞在していると孤独を感じる事もあります。

バンスコにはコワーキングスペースを中心としたノマドのコミュニティがあり、メンバー同士の交流が盛んです。その中心的役割を果たしているのがCoworking Banskoというコワーキングスペースです。

バンスコのノマドコミュニティを牽引するCoworking Bansko

coworking Bansko
コワーキング・バンスコ

バンスコのノマドコミュニティを語る上で絶対外せないCoworking Bansko (コワーキング・バンスコ)。バンスコ旧市街とスキー場近くに合計4つのコワーキングスペースを運営、更に近くの森にはキャンプができるプレイグラウンドもあります。

旧市街にある3つのスペースは、それぞれ特色があります。The Social Spaceは仕事をしながらコミュニケーションOKなスペース、その隣にあるThe Quiet Spaceは静かに仕事に打ち込みたい人のためのおしゃべりNGなスペースです。The Loungeはカフェのような雰囲気で、メンバー達と気軽に交流できる場所。

どのスペースもそれほど大きくなく、1日いればその日の利用者全員の顔を覚えてしまうような距離感。3件とも近くにあり、その日の気分に合わせて仕事場を選ぶ事ができます。

バンスコでは、Coworking Banskoのメンバーを中心に毎週のように様々なイベントが開催されています。ワークショップやネットワーキングイベントだけでなく、ディナーパーティーやバーベキュー、カラオケ、ボードゲーム大会やスポーツなど、メンバー同士が声を掛け合って参加できるカジュアルな催しが色々行われています。

Coworking Bansko設立のいきさつ

Photo: Coworking Bansko Facebook page (左端がMatthias氏)

単に仕事をする場所としてだけでなく、今やバンスコのノマドの拠り所となっているCoworking Banskoは、ドイツ出身のデジタルノマドであるMatthias Zeitle氏が2016年に設立しました。

Matthias氏は以前、オーストリアのザルツブルグでインターネットマーケティング会社を経営していましたが、仕事は完全にリモートワーク。しかしオーストリアは物価や税金が高く、より暮らしやすい移住先を模索していました。

そんな時に現在の共同創業者と出会います。同じような事を考えていた二人は意気投合し、物価や税金が安く、気候が良く、美しい山々があるブルガリアに新天地を求めて移住しました。

最初は自分達の拠点として小さなコワーキングスペースをオープンしましたが、友人が友人を呼び、Coworking Banskoは口コミでどんどん大きくなっていきました。「はじめはこんなに多くの人が来てくれるとは思わなかった」とMatthias氏は言います。

移住して5年、バンスコが大好きだというMatthias氏が拠点としてバンスコを選んだのは経済的な理由だけではありません。それは「山があること」。

山々に囲まれて育った彼にとって、山という自然が身近にある生活は最重要ポイントなのだそう (そしてスキーも上手い)。自分のライフスタイルに合った新天地を見つけ、様々な国からやって来るノマド達が快適に過ごせるようサポートしています。

バンスコのノマドはどんな人たち?

バンスコが気に入って滞在しているノマドとは、どんな人たちなのでしょうか。

現在Coworking Banskoを利用している会員は120人程。利用者は50%~60%がヨーロッパ人、30%がアメリカ人で、ブルガリア人は10%程度。ビザのいらないEU圏からのノマドが圧倒的多数を占めています。

アジアからバンスコを訪れるデジタルノマドはまだほとんどいないそうですが、過去に日本人のノマドの女性が訪れた事もあるそうです!

Coworking Banskoのメンバーは殆どが外国人ノマドで、ソフトウェア開発者、グラフィックデザイナー、ライター、翻訳家、オンライン英語教師などのフリーランサーが多いとの事。最近はクリプトに関わる仕事をする人も増えているようです。また、コロナ禍でリモートワークが一般的になってきた事で、企業に勤めるリモートワーカーも少しずつですが確実に増えてきています。

デジタルノマドにとってのバンスコの魅力

バンスコを気に入り、この地の留まるデジタルノマドが多い理由をMatthias氏に聞くと、こんな答えが返ってきました。

「図々しく聞こえるかもしれないけど、Coworking Banskoに来るノマドは、バンスコに来たいというよりも、ここのコミュニティを求めてやって来るんだ。」

「バンスコでは冬はスキー、夏はハイキングやサイクリングも楽しめるし、温泉もある。でもノマドがバンスコにやってくるのは、それが理由じゃない。Coworking Banskoには冬でも全くスキーをしないメンバーもいるよ。彼らが求めているのは、同じようなマインドを持った人々との出会いや、そんな人々が集まるコミュニティに身を置く事なんだ。」

バンスコはとても小さな町なので、人と交流しやすいという利点があります。大都市であれば素晴らしいコワーキングスペースが数多くあり、大勢の人がそこで仕事をしていますが、皆自分の事で忙しく、人と出会ったり深く繋がるのはなかなか難しいもの。その点、バンスコはいい意味で村社会であり、多くのデジタルノマドにとって居心地の良い滞在先となっているようです。

Intro to Coworking Bansko

Bansko Nomad Fest (バンスコ・ノマドフェスト)

この小さな町バンスコに、さらにノマドが集結するイベントがあります。2022年6月26日~7月3日、Coworking Banskoが主催する「Bansko Nomad Fest」というデジタルノマド向けイベントが開催されます。

様々なプレゼンテーション、ワークショップ、スポーツ、マインドフルネス、自然を体験する1週間に渡るこのイベントには、世界中から500人に上るノマド、リモートワーカー、フリーランサーが集まる予定です。

バンスコのノマドコミュニティを体験してみたい人は是非参加してみては。👉 Bansko Nomad Fest のウェブサイト

バンスコのコワーキングスペース

世界各地のデジタルノマドに注目されるバンスコには、上記で紹介したCoworking Banskoも含め、いくつかコワーキングスペースがあります。

Coworking Bansko

上記で詳しく紹介したCoworking Banskoは、バンスコを代表するコワーキングスペース&デジタルノマドコミュニティ。旧市街に3つのテーマが異なるワークスペースと、山の中のプレイグラウンドがあります。

スペース名Coworking Bansko
住所とマップメインスペース: Social Space
Toma Vishanov 2 (Old Town), 2270 Bansko, Bulgaria [マップ
コリビング宿泊施設準備中
料金(週)€59 (税別)
料金(月)€129 (税別)
アクセス時間24時間・無休
WEBcoworkingbansko.com

ALTSPACE Coworking

ALTSPACE Coworkingは、バンスコに惚れ込み、移住した2人の英国人が2020年6月にオープンしたスタイリッシュなコワーキングスペース。Gotse Delchev通りとPirin通りに2つのスペースがあります。

スペース名Altspace Coworking
住所とマップ6 Edelweiss Street, Bansko, Bulgaria [マップ
コリビング宿泊施設なし
料金(日)€10 (税込)
料金(週)€49 (税込)
料金(月)1週間に2回までの利用 €89 (税込)
制限なし €129 (税込)
料金 30回€129 (税込)
アクセス時間24時間・無休
WEBaltspacecoworking.com

Nestwork

Nestworkは、バンスコ市街の中心という便利なロケーションにある、機能性を重視したコワーキングスペース。

スペース名Nestwork
住所とマップ52 Tsar Simeon Street, Bansko, Bulgaria [マップ
コリビング宿泊施設なし
料金(日)25 BGN (税込)
料金(月)260 BGN (税込)
料金 30回260 BGN (税込)
アクセス時間24時間・無休
WEBnestwork.bg

Four Leaf Clover

Four Leaf Cloverは、4棟のアパートビルからなる、ノマド&トラベラー向けの宿泊施設です。併設されているコワーキングスペースは宿泊者でなくても利用できます。

アパートは1日単位でも月単位でも借りる事ができ、ワンルームからメゾネットまで様々なタイプの部屋が揃っています。

スペース名Four Leaf Clover
住所とマップ52 Tsar Simeon Street, Bansko, Bulgaria [マップ
コリビング宿泊施設あり (アパート)
料金(日)30 BGN (税込)
料金(週)150 BGN (税込)
料金(月)215 BGN (税別)
料金 10回185 BGN (税別)
アクセス時間24時間・無休
WEBwww.fourleafclover-bansko.com

バンスコは、こんなノマドにおすすめ

バンスコのノマド生活の魅力を一言で言えば、”cozy”という表現がぴったり。町自体がコンパクトで、初めて訪れてもすぐにローカルのように生活できそうです。あちこち飛び回りたいアドレスホッパー的な生活よりも、ゆっくり滞在して人との交流を楽しみたいノマドにおすすめです。

スキーやスノーボードが好きな人は、12月~3月に行けばめいっぱい雪山を楽しめるでしょう。シーズンにはバーやクラブも盛況です。

ブルガリアのビザ

日本人がブルガリアに入国するのに、短期滞在を目的とする90日以内の滞在の場合には、ビザを取得する必要はありません。

合計日数が90日以内であれば6ヵ月(180日)の間に複数回の入国・滞在が可能ですが、6ヵ月の間に滞在日数が90日を超えないように気を付けましょう。 現在ブルガリアにはリモートワーカー向けのデジタルノマドビザはありません。近年ルーマニア、ハンガリー、ジョージア、エストニアといった東欧の国々が次々とデジタルノマドビザの発給を開始しているので、もしかしたら近い将来、ブルガリアにもデジタルノマドビザができるかもしれません。

旅も仕事もあきらめない。海外ノマド生活をしている人、海外ノマドに挑戦したい人のための情報共有グループ。
世界各国の
🏠 ノマドに快適な宿情報
💻 おすすめコワーキングスペース情報
🏝️ワークショップやノマドキャンプ
🛂 デジタルノマドビザ情報…など
海外ノマドに役立つ情報をみんなで共有できたらと思います!ブログや動画の共有歓迎★

海外ノマド

spot_img

人気の記事