東アジアでデジタルノマドにぴったりの場所を探すなら、台湾は間違いなくおすすめの滞在先のひとつです。親日的でフレンドリーな人々、快適に滞在できる整ったインフラ、豊かな食文化など、様々な魅力に溢れています。
台北のような近代的な都市だけでなく、山やビーチ、温泉など、リフレッシュできる美しい自然も満喫できるスポットもたくさんあります。また物価は最近上がってきていますが、一般的に日本より安いと言われています。
2025年からは、韓国、日本に続いて台湾でもデジタルノマドビザの発給が始まり、東アジアのノマド拠点のひとつとしてさらに発展していくでしょう。
ノマドにおすすめの台湾の都市
近代的な台北から、歴史を感じる台南、自然溢れる花蓮など、デジタルノマドにおすすめの台湾の都市をピックアップしました。
台北 (Taipei)
![台北 (Taipei)](https://www.thedigitalnomad.jp/wp/wp-content/uploads/2024/12/taipei.jpg)
台湾の首都である台北は、アジアのシティライフが好みのデジタルノマドには理想的な都市です。超高速インターネット、多くのコワーキングスペース、そして数えきれないほどのカフェがあり、リモートワークに最適な環境が整っています。
台北は、現代的な都市生活と伝統的な台湾文化が融合した独特の魅力を持つ街です。フレンドリーな地元の人々、便利な公共交通機関、そして夜市のスナックから高級ダイニングまで楽しめる多彩なグルメシーンでも知られています。
台南 (Tainan)
![台南 (Tainan)](https://www.thedigitalnomad.jp/wp/wp-content/uploads/2024/12/tainan.jpg)
台湾で最も古い都市である台南は、歴史好きや美食家のノマドにとっての楽園とも言える街。、台北に比べてゆったりとしたペースの生活が楽しめ、温暖な気候と低コストな生活環境が魅力です。
2024年12月に開催された台湾デジタルノマドビザの発表式典は台南市で行われ、市内の友愛市場にある「数位創生聚落」が外国人ノマドに対するサービス拠点として選ばれました。今後台南は世界のデジタルノマドを台湾に受け入れるハブとしての役割を担うことが期待されています。
台南は、保存状態の良い寺院や歴史的建造物、そして他にはない食の伝統があり、台湾の文化を深く味わいたい人にとっては理想的と言えます。インターネット環境も安定しており、コワーキングスペースの数は限られているものの、その街並みの魅力が十分に補ってくれます。
花蓮 (Hualien)
![花蓮 (Hualien)](https://www.thedigitalnomad.jp/wp/wp-content/uploads/2024/12/hualien.jpg)
花蓮は、台湾東海岸に位置する趣のある街。台北から電車でわずか2時間でアクセスでき、都会の喧騒を離れて自然に触れたいノマドにおすすめの滞在地です。近隣にはきれいなビーチやハイキングコース、そして有名なタロコ国家公園など、自然に溢れたスポットが点在しています。
大規模なデジタルノマドコミュニティはありませんが、花蓮には高速インターネットを備えた素敵なコワーキングスペースやカフェがあります。また都市部と比べて生活費も低く済むので、コストを抑えつつ自由に活動したいノマドにとって魅力的な選択肢となっています。
台湾南西部に位置する高雄は、都会的な環境を避けたいデジタルノマドにとって魅力的な選択肢です。この沿岸都市は、美しい景色、ゆったりとした生活ペース、そして台北に比べて低コストな生活環境を提供します。
高雄 (Kaohsiung)
![高雄 (Kaohsiung)](https://www.thedigitalnomad.jp/wp/wp-content/uploads/2024/12/kaohsiung.jpg)
高雄は台湾の港町として知られ、港湾、温暖な気候、そしてリラックスした雰囲気が特徴です。手頃な生活費や増加するクリエイティブスペース、テック系スタートアップの存在により、デジタルノマドに人気が高まっている街です。美しいウォーターフロントやPier-2アートセンターのようなアート施設、さまざまなアウトドアアクティビティが楽しめる点も高雄の魅力です。
さらに、高雄の公共交通機関は便利で、地下鉄、ライトレール、市内レンタサイクルが整備されており、市内の移動がとても便利。1日の仕事の後にビーチでリラックスしたり、都会のアートを楽しんだり、ワークライフバランスの良い充実した生活ができるでしょう。
台中 (Taichung)
![台中 (Taichung)](https://www.thedigitalnomad.jp/wp/wp-content/uploads/2024/12/taichung.jpg)
台湾中西部に位置する台中は、台湾第2の都市であり、国立台中国家歌劇院や賑やかな逢甲夜市など、豊かな文化シーンで知られています。
この街は、都市生活と自然が調和した環境を提供しており、台中都会公園のような緑豊かなスポットも点在しています。デジタルノマドにとって、台中はコワーキングスペースやカフェが充実しており、生活コストも比較的手頃。また、台湾の中心部に位置しているため、他の地域へのアクセスも便利で、台湾全土を探索する拠点としても理想的です。
台湾デジタルノマドビザ
![](https://www.thedigitalnomad.jp/wp/wp-content/uploads/2024/12/taiwan-digital-nomad-visa.jpg)
台湾デジタルノマドビザ、2025年1月より開始
台湾政府は2024年12月20日、台南市で開催された式典で「台湾デジタルノマドビザ」の公式発表を行いました。このビザは、世界中のノマドを台湾に誘致し、国内のデジタル経済の発展を促進することを目的としています。
現時点でわかっていること
- 台湾デジタルノマドビザは2025年1月から申請開始
- ノマドビザの滞在期間は6か月間
- 台南市がデジタルノマド政策の最初の実施都市に選定
- ゴールドカードより取得しやすい
さらなる詳細が分かり次第、随時更新します!
台湾ゴールドカード
台湾ゴールドカードは、労働許可、居住許可、ビザ、再入国許可を1つに統合したユニークなタイプのビザで、台湾デジタルノマドビザができる前は、これがノマドワーカーとして台湾に長期滞在が可能なビザとして認識されていました。特定の技術や専門知識を持つ人はゴールドカードを取得すれば、台湾に移住して働く事ができます。
台湾ゴールドカードの主な特徴
- 労働許可: ゴールドカード保有者は、追加の労働許可を必要とせず、台湾で求職活動をし、希望する企業で自由に働くことができます。
- 居住許可: ゴールドカードは居住許可証(ARC)の役割も果たし、台湾での居住を可能にします。また、再入国許可証としての機能も持ち、カードの有効期間中は台湾への自由な出入りが可能です。
- 滞在期間: 希望に応じて1年間~3年間の滞在が可能。ゴールドカードで3年以上継続(年間183日以上)して台湾に在留すると、永住許可の申請も可能になります。
- 税制優遇と健康保険: 給与と滞在期間の条件を満たせば、カード保持者には所得税が優遇され、健康保険に加入可能
- 家族の帯同: カード保有者の家族 (配偶者と未成年の子供)が帯同することができ、両親や祖父母といったも直系尊属の探訪ビザも最長1年まで滞在が可能です。
- 申請資格: 建築、芸術と文化、デジタル、経済、教育、金融、国防、科学技術、法律、スポーツの10分野の専門家が申請対象となります。
台湾ゴールドカードの申請やより詳しい説明は、「台湾就業ゴールドカードオフィス」のウェブサイトに日本語でわかりやすく掲載されています。
上記のようにメリットが非常に多いゴールドカードは、台湾に長期滞在したい人には非常に魅力的なビザです。デメリットとしては、申請資格が特定の分野に秀でている専門家に限られている事です。ノマドワーカーに多い職種の多くが当てはまらない可能性が高いですが、「デジタル分野」があるので、ソフトウェア技術開発、情報サービス技術、ゲームソフトウェア、電子商取引に関連する職務経験が長いITエンジニアの人は挑戦してみると良いかもしれません。
2025年から申請可能なデジタルノマドビザは、ゴールドビザよりも期間も短く優遇される事項も少ないですが、取得のハードルは低くなっています。
台湾のその他のビザ
ビザ免除
台湾は、特定の国の市民に対してビザ免除を提供しています。滞在期間は最大で30日または90日で、免除の期間は台湾と旅行者の国との協定に基づいて決定されます。日本人は観光等の目的で90日以内の滞在であればビザは免除されます。
ワーキングホリデービザ
台湾のワーキングホリデービザは、台湾とワーキングホリデービザの相互協定を結んでいる国の若者が台湾で一定期間(360日間)生活しながら働いたり旅行したりすることを可能にするプログラムです。日本人は18歳~30歳までが対象です。
起業家ビザ
台湾で会社を創業する人のための「起業家ビザ」を提供しています。年間の収入や社員の雇用などの条件を満たす必要があります。
台湾でノマド生活
![台湾でノマド生活](https://www.thedigitalnomad.jp/wp/wp-content/uploads/2024/12/taiwan-nomad-life.jpg)
台湾の生活コスト
台湾での生活は、手頃なコストで快適に過ごせる点が魅力です。台北はやや生活費が高いものの、高雄や台中などの他の都市では、より手頃な選択肢があります。住居費、交通費、食費は日本と比較してやや安い印象です。
台湾で英語や日本語は通じる?
台湾は、多様で豊かな文化を持つ国です。公用語は中国語(マンダリン)ですが、都市部の若い世代は多くの人が英語をある程度話せます。
また日本語が話せる人が多いのも、日本人ノマドにとってはメリットです。台湾には日本語を学習している人も多く、台北や高雄などの都市部では、人気の観光スポットやショッピングモールで日本語が通じる事がよくあります。
基本的な中国語のフレーズを覚えておくと、滞在がより楽しくなり、現地文化への理解も深まります。デジタルノマドとして、国際交流イベントに参加したり、歴史的な名所を訪れたり、地元料理を楽しむことで、充実した体験を得られるでしょう。
インフラとテクノロジー
台湾は優れたインフラを誇り、これはデジタルノマドにとって大きな魅力の一つです。高速インターネットが普及しており、リモートワークに便利な環境が整っています。また、多くのコワーキングスペースやカフェ、レストランが高速インターネットを提供しています。
さらに、交通システムが非常に発達しており、国内の移動が簡単です。台湾は科学技術の拠点でもあり、イノベーションと快適なライフスタイルを求めるデジタルノマドにとって理想的な環境です。
台湾のノマドコミュニティ
![台湾のノマドコミュニティ](https://www.thedigitalnomad.jp/wp/wp-content/uploads/2024/12/taipei-street.jpg)
台湾は日本や韓国と共に、近年デジタルノマドに注目されている地域でもあり、多くのノマドが訪れるようになっています。ノマド向けのミートアップや国際交流イベントなど、ネットワーキングや友人作りのチャンスもあります。
2024年8月には台湾デジタルノマド協会 (台灣數位遊牧者協會 / Taiwan Digital Nomad Association)が主催のTaiwan Digital Nomad Conferenceが開催され、日本デジタルノマド協会代表の中野 智恵氏や、Colive Fukuokaの運営など日本のノマドシーンを牽引する株式会社 遊行代表の大瀬良 亮氏が登壇しました。
台湾デジタルノマド協会 はノマド向けのミートアップ等も定期的に開催しています。
![台湾デジタルノマド協会](https://www.thedigitalnomad.jp/wp/wp-content/uploads/2024/12/taiwan-digital-noamd-association.jpg)
台湾デジタルノマド協会のウェブサイト https://dna.org.tw/
台湾ノマドコミュニティのInstagram
台湾のデジタルノマドコミュニティのミートアップやイベント情報は、インスタグラムで発信される事が多いようです。以下はいくつかの台湾ノマドコミュニティのインスタアカウントです。
Taiwan Digital Nomad Association
台湾を体験する
![台湾を体験する](https://www.thedigitalnomad.jp/wp/wp-content/uploads/2024/12/taiwan-life.jpg)
せっかく台湾を訪れたら、ノマドワークやネットワーキングだけでなく、観光やグルメも楽しみましょう!
台湾の観光スポット
台北では、台湾の歴史と現代が融合した独自の魅力を発見しましょう。高さ500mを誇る、台湾で最も高い建物「台北101」の展望台から台北の街を眺めたり、清時代に建てられた「龍山寺」や衛兵交代式が見どころの「忠烈祠」など、台北には歴史を感じられる観光スポットもたくさんあります。
台湾で自然を満喫
台湾では、豊かな自然風景を楽しむことができます。青々とした森林や美しいビーチ、壮大な山々を探索してみましょう。特に、台湾初の国立公園である墾丁国家公園では、シュノーケリングやサーフィンが楽しめます。また、山好きの方には陽明山国家公園がおすすめです。火山地帯の美しい景色やハイキングコースを満喫できます。
台湾のグルメ
台湾で楽しみなのは、地元グルメを味わう事。名物の牛肉麺や地元のストリートフードなど、さまざまな美味しい料理が堪能できます。台湾の食文化を本当に体験するには、賑やかな夜市を訪れてみましょう。台北で最大規模を誇る「士林夜市」や「饒河街観光夜市」がおすすめで、多彩な美味しい台湾グルメに出会えます。
台湾のデジタルノマド事情 まとめ
台湾はリモートワークのニーズに応える理想的な環境が整備されていて、近年デジタルノマドの注目を集めています。首都台北は、経済、政治、文化の中心地として機能する現代的な大都市で、デジタルノマドにとっても魅力的な拠点です。
2025年からは台湾デジタルノマドビザの発給も始まり、外国人ノマドをサポートする最初の拠点として台南市を選定するなど、ノマド誘致に非常に前向きなビジョンを持っている事が伺えます。
台湾は独自のアイデンティティを維持し、国際社会で特異な地位を確立しています。その政治的な独立性が議論の対象となることもありますが、台湾の活気ある文化と人々の温かさに影響を与えることはありません。台湾は今後もデジタルノマドにとってますます魅力的な滞在先となる事は間違いありません。