日本人には文化的にも似ていて、親近感のある韓国。K-POPや還流ドラマなどで、韓国カルチャーを身近に感じている人も多いでしょう。
韓国でも確実に新しい働き方としてのリモートワーク、そして新しいライフスタイルとしてのデジタルノマド・ムーブメントが広がっており、海外から韓国を訪れるノマドも増えてきています。この記事では、韓国のデジタルノマド情報をお届けします。
韓国でデジタルノマドに人気の滞在地
日本や他の多くの国がそうであるように、韓国でも都市部と地方での生活体験はかなり異なります。ソウルや釜山などの都市は、活気に満ちた生活を提供する一方で、地方の町や済州島ではよりリラックスした生活が楽しめます。
ソウル
人口1000万人、外国人も25万人程住んでいる大都市ソウルは、アジアの最先端都市の一つとして、デジタルノマドにとって魅力的な場所です。モダンなインフラと豊かな歴史、活気あるナイトライフが融合しています。仕事に最適なコワーキングスペースやカフェが豊富で、高速インターネットやWi-Fiも完備されています。
ソウルにはさまざまなエリアがありますが、近代的な高層ビルが立ち並ぶ高級ショッピング街のカンナム(江南)は、外国人駐在員も多く滞在しているエリアです。ホンデ(弘大)は若者向けアートシーンが有名で、おしゃれなカフェが沢山ある若者や学生に人気のエリア。
またイテウォン(梨泰院)は多文化地区で、様々な国の料理が楽しめるレストランや活気あるナイトライフが楽しめます。ドンデムン(東大門)はショッピングセンターやマーケットが集中し、地元のファッショントレンドを探求できます。
プサン (釜山)
プサン (釜山)はソウルから新幹線で約3時間のところにある韓国第二の都市で、活気ある都会と美しい海岸線が魅力。九州から直行で行けるフェリーも運行されています。
釜山には多彩な観光スポットがあります。カムチョン文化村(天川文化村)は、山の斜面にびっしりと並ぶ色とりどりの家々が特徴的で「韓国のマチュピチュ」とも呼ばれています。海東龍宮寺は海辺に建つ美しい寺院、海雲台ビーチは人気のビーチエリアです。また、チャガルチ市場(南浦洞)では新鮮な海鮮を味わうことができ、グァンボックドン(光復洞)フードストリートでは、韓国の多様なストリートフードを楽しめます。
都会的な雰囲気と海辺のリゾートを併せ持つ釜山は、デジタルノマドにとっても魅力的な選択肢です。
チェジュ島 (済州島)
チェジュ島 (済州島)は韓国南西部に位置する自然豊かな島で、ソウルから飛行機で約1時間で行ける韓国人にも人気のリゾート地です。火山地形の島全体がユネスコの世界遺産に登録されていて、漢拏山や城山日出峰からの絶景は息をのむ美しさです。
ビーチ好きには、浜徳ビーチや清潭ビーチがおすすめ。透き通るような海と穏やかな砂浜で、のんびりとした時間を過ごせます。海岸沿いのカフェでリラックスしたり、自然の中でトレッキングを楽しんだり、自然とのふれあいを求めるデジタルノマドにとって、済州島は理想的な滞在地と言えます。
ノマドにおすすめの韓国コリビング&コワーキングスペース
デジタルノマドとして外国に長期滞在するなら、ノマド向けのコリビングがおすすめ。コワーキングスペースが完備されているので、効率的に仕事ができます。家具やWi-Fiなどの設備も整っています。
また、同じようなライフスタイルを持つノマド達とのネットワーキングの機会があり、異文化交流を楽しんだり、友達も作りやすいでしょう。
ここでは韓国でノマドにおすすめのコリビング&コワーキングスペースをいくつか紹介します。
Seoul Nooks, ソウル
Seoul Nooksは、ファムドン(厚岩洞)に位置し、イテウォン(梨泰院)とソウル駅に近い居心地の良いコリビングスペースです。デジタルノマド、外国人、学生など、さまざまなバックグラウンドを持つ人々が集まり、コミュニティを築く場所です。Seoul Nooksでは、グローバル市民としての意識と、有意義なつながりを持ったコミュニティを育むことを大切にしています。
Seoul Nooksは毎月タウンホールミーティングを開催し、メンバー自身がイベントを主催することを奨励し、積極的な参加を促進しています。入居は最低でも2か月からで、これは単なる利用者ではなく、コミュニティの一員となることを重要視しているからです。
Seoul Nooks内のコワーキングスペースは、くつろげる家具と心地よいアメニティを備えており、働く環境とアットホームな雰囲気が組み合わさったワークスペースを求める人々にぴったりです。
Seoul Nooksに入居するには、このコミュニティと入居希望者の価値観が合致しているかを確認するために、承認まで申し込みプロセスが必要となります。
Hopping House、ソウル
ソウルのHopping Houseは、特にデジタルノマドやリモートワーカー向けに最適な居心地の良い環境を提供するユニークなコリビング体験を提供しています。
ヨンナムドン(延南洞)に位置し、ヨントラルパークと賑やかなホンデ(弘大)エリアに近い場所に位置し、プライベートと共有の部屋、コワーキングスペースとガーデンがあります。ソウルと韓国を探索するのに最適な場所です。
Hopping Houseは、単なる宿泊施設にとどまらず、韓国のノマドコミュニティ「Digital Nomad Korea」と提携して、様々なイベントを開催しています。海外からのデジタルノマドにも人気で、ネットワーキングやソウルのライフスタイルを体験するのに理想的です。
このハウスはリモートワークに適しており、電話会議用ボックス、会議室、その他のオフィス必需品を備えています。また施設としてだけでなく、メンバー同士の仕事上のコラボレーションに繋がったり、コミュニティとしての側面を持っています。
Hopping Houseへの入居には、コミュニティの調和を保つために申し込みプロセスが必要です。
Local Stitch、ソウル
Local Stitchは、クリエイティターや若手プロフェッショナル向けに設計された、ソウルにある大規模でユニークなコリビングです。ホンデ(弘大)エリア近くのトレンディなソギョ(西行)地区に位置します。
Local Stitchの価格帯はやや高めではありますが、住民のクリエイティブなライフスタイルとプロフェッショナルな生活をより豊かにするためのライフスタイルサブスクリプションサービスという付加価値があります。
10階建てのコリビングには、地下駐車場、活気ある受付フロアには、キッチン、コミュニティルーム、ジムがあり、1階にはブランドショップ、2階にはコワーキングスペースがあります。3階から7階には、住民向けにクリエイティブにデザインされた個室があり、屋上には都市の景色を楽しめる静かなリトリートエリアがあります。
Local Stitchにはコワーキングスペースのみのメンバーシップもあります。
Mangrove, ソウル & ゴソン (高城)
Mangroveコリビングは、特に若い世代に人気のある韓国のモダンなコリビングとして人気があります。シンチョン(新村)、ドンデムン(東大門)、シンソル(新設)、スンイン(崇仁)など、ソウルのトレンディな地域に4つ、静かな海辺の村である江原道のゴソンに1つの支店があり、都市と自然の両方の生活環境を提供しています。
Mangroveの宿泊オプションはさまざまで、予算と好みに合わせてドミトリースタイルの部屋から共有スペースまで幅広く提供しています。この柔軟性は、学生やデジタルノマドが手頃な価格で快適な生活ソリューションを探している人々に特に魅力的です。
Mangroveコリビングの施設は、住民の快適さと幸福感を高めることを目的としており、収納システムの向上、アクセス可能なキッチン、瞑想とフィットネスのための専用エリアなどの機能が備わっています。全体として、Mangroveコリビングは現代の生活に対する革新的なアプローチ、手頃な価格、戦略的な立地で注目されています。韓国で充実したコリビング体験を求める若者にとって理想的な選択肢です。
Borderless House, ソウル
Borderless House Koreaは、異なる文化背景の人々が出会い、新しい友達を作り、異なる言語や文化について学び、理解するためのスペースを創る事をモットーとするユニークな多文化のシェアハウスコミュニティです。
各ハウスでは少なくとも住人の50%が韓国人であり、ローカルな韓国文化の体験ができるように配慮されています。またハウスはヨーロッパ、アメリカ、アジアなどの様々な国々からの住人を混在させるように配置され、色々な文化を背景に持つ人々と交流できるようになっています。
Borderless Houseでの入居の主要な要件は、異文化間でのコミュニケーション意欲です。この理念は、住人がお互いの国や文化についての日常の会話を通じて言語スキルを向上させるのにも役立ちます。韓国語を学びたいノマドにぴったりのコリビングと言えます。
Borderless House Korea 公式ウェブサイト
O-peace, チェジュ島 (済州島)
O-Peace Jejuは、チェジュ島で最も長い歴史を持つコリビングで、生産性を重視していることで知られています。ここには、ジョチョン(朝天)とサギェ(沙渓)の2つの支店があります。
ジョチョンの施設は、人気の観光地に近く、静かな海の景色が楽しめるため、集中して仕事ができる環境を提供しています。ビーチでの生活やバケーションのような雰囲気の中でも、リモートワーカーが快適に働けるよう工夫されています。
一方、サギェ支店は、美しい山々を望む場所にあり、周辺にはカフェやレストランが充実しています。バスケットボールや卓球などのレクリエーション施設も完備しており、仕事とプライベートのバランスを取りながら楽しく過ごせる環境が整っています。
韓国でノマド生活
韓国での生活にかかる費用
韓国でのデジタルノマドとしての生活費は、移住を考える上で重要な要素です。、特に首都ソウルの生活費は格安とは言えませんが、様々な予算に合わせたオプションがあります。
ソウルでは住居費がやや高く、市内中心部の1人用アパートは平均で月額842ドルですが、地域によって価格は異なります。ソウルで1月にかかる生活費は、Nomadlistによると約2,400ドルとされ、これには家賃、食料品、交通費が含まれます。
アジアの都市で、高品質のインフラ、優れた公共サービス、安全性、活気あるシティライフとコワーキング環境を求めているデジタルノマドにとっては、ソウルはなかなか魅力的な滞在地ではないでしょうか。
公共交通機関
韓国は公共交通機関が発達しており、鉄道、バス、タクシーを利用して観光地などへもスムーズに行くことができるでしょう。
特にソウル市内の移動は地下鉄やバスが便利です。交通カードを買ってチャージしておけば、移動の度にチケットを買う必要もなく、現金よりも安い料金で地下鉄やバスを利用できます。
交通カードの種類
交通カードには色々な種類があり、観光アトラクションへの入場券とセットになっているものもあります。
乗り換えや道案内など、マップアプリは旅の必需品です。グーグルマップも使えますが、韓国ではネイバー地図、カカオマップの方がより詳しい情報が載っています。ネイバー地図は日本語対応もしています。
韓国のデジタルノマドビザ
2024年1月、韓国政府は外国人リモートワーカー向けに、デジタルノマドビザの発給を試験的に開始しました。
このビザは、最長2年間韓国に滞在できるもので、年齢18歳以上、外国(韓国以外)の企業に属していて、年収が韓国一人当たりの国民総所得(GNI)の2倍以上ある事が条件になります。
要件を満たしていて、長期的に韓国に住んでみたいノマドにとっては利用価値がありそうです。
韓国でデジタルノマド生活 まとめ
韓国でのデジタルノマド生活は、ソウルの活気ある街並みや地元の美味しい韓国料理、多様なエンターテインメントを楽しむ絶好のチャンスです。
おしゃれなカフェや設備の整った快適なコワーキングスペースで仕事をしたり、夜は充実したナイトライフを満喫したりと、デジタルノマドにとって韓国は魅力的な選択肢となるでしょう。