デジタルノマドがスキルアップする方法は、書籍やオンライン学習以外にもあります。ハッカーパラダイスは、グループで旅行しながらリモートワークを行うプログラム。その魅力は、デジタルノマドの専門能力開発と、信頼感のあるネットワーキングを得られることです。
ハッカーパラダイスってどんなプログラム?
ハッカーパラダイス(Hacker Paradise)は、リモートワーカーのためのコミュニティベースの旅行プログラムです。世界各地をツアーしているプログラムには、最短2週間から最長1年間まで自由なタイミングで参加することができます。
ハッカーパラダイスは、創業者が中央アメリカを旅行しているときに、ワークライフバランスを維持したまま旅行する方法を実現したいと感じたことから、2014年に設立されました。これまでに、ベトナム、コロンビア、ブラジル、ドイツ、日本、ポルトガル、アルゼンチン、アフリカなどの地域に旅行プログラムを実施してきました。
ハッカーパラダイスと、同様のリモートワーカーのための旅行プログラムのリモートイヤー(Remote Year)との違いは、短期間でも参加可能なことと、航空券や食費、交通費などの滞在中の費用が含まれていない点です。
ハッカーパラダイスのプログラムには、清掃サービス付きの個室、コワーキングスペース、高速Wi-Fiとローカルのデータ通信SIM、現地ファシリテーターサポート、専門能力開発、実践的なワークショップ、地元の人々とのネットワーキングイベントが含まれています。
参加料金は、2週間滞在する場合の料金は1,550ドルからで、月額料金は2,190ドルからとなっています。相部屋希望の場合は、月額料金が1,700ドルからに下がり、自分で宿泊先を探す場合は1人あたり1,200ドルに設定されています。
ハッカーパラダイスに参加するには、最初にWebで公開されている旅行先から、自分が参加したい場所を選択します。次にカレンダーで表示されている参加開始日を選択します。その後、チームとチャットして簡単な選考を受けます。最初の1カ月間は前払いでスポットを確保でき、その後の旅行は開始日の1カ月前に支払います。
日本でも開催された事があるハッカーパラダイス
ハッカーパラダイスの旅行グループは通常20〜30人で構成されており、エンジニア、デザイナー、ライター、マーケターなどのフリーランス、起業家や企業の開発者などが参加しています。
ハッカーパラダイスは2015年には東京に滞在して、高田馬場駅から徒歩1分にあるコワーキングスペースCASE Shinjukuを利用しています。参加者はプログラミング言語「Ruby」の開発者、まつもとゆきひろ(Matz)氏やスタートアップコミュニティのメンバーと会って話をしたり、三鷹の森ジブリ美術館を訪れて創作の刺激を受けたりしました。2018年には大阪にも来ています。
ハッカーパラダイスの魅力
ハッカーパラダイスのプログラムでは、デジタルノマドの専門能力開発のために、現地の起業家やプロフェッショナルとのネットワーキング、地元のインフルエンサーとのトーク、ワークショップなどの体験に参加できるように設定されています。
また、目標設定のセッション、ほかのデジタルノマドのサポートを得られる機会やコラボレーションのためのサイドプロジェクトナイトなども開催しています。グループのノマドワーカーからインスピレーションを得たり、デジタルノマドのグローバルコミュニティとのつながりを築いたりできます。
ハッカーパラダイスでは、現地でのショートトリップや週末のアクティビティも企画しているので、旅行先の地元の文化に触れることもできます。参加を義務付けられたプログラムがほとんどないので、仕事の合間に気ままに街を探索してみるのもいいでしょう。
ハッカーパラダイスの2022年のアジア地域の旅行先には、インドネシアのバリ島やタイのパンガン島が予定されています。日本人のデジタルノマドにとっては、参加しやすい魅力的なスポットです。