働き方改革とコロナウイルスの影響で「リモートワーク」や「テレワーク」という言葉がよく使われるようになってきました。「リモートワークとテレワークって違うの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、
- リモートワークとテレワークの違い
- メリット
- デメリット
- 気を付ける点
- 採用している企業
などを解説していきますよ!
そもそもなぜリモートワーク、テレワークは浸透してきたの?
2016年に政府が「働き方改革」を掲げたことをきっかけに「社員が働きやすい制度を作るべき」という流れが強まりましたが、導入に至らない企業が多数でした。
しかしコロナウイルスの流行により、感染拡大を防止するため政府からの要請があるとともに、ウイルス対策は企業のイメージにも関わるものに。多くの企業がテレワークを取り入れて、浸透し始めました。
リモートワークとテレワークの違い
リモートワークとテレワークは下記の2語からなる造語です。
- リモートワーク→「remote(遠い・遠方の)」+「work(働く・仕事)」
- テレワーク→「tele(遠い)」+「work(働く・仕事)」
「remote」と「tele」はどちらも「遠い」という意味を表すので、リモートワークとテレワークに言葉の意味上の違いはありません。日本では政府が「テレワーク」という言葉を使用しているため、「テレワーク」の方がより一般的に浸透しています。しかし英語圏ではRemote Workの方が断然よく使われているので、海外へ行ったら「リモートワーク」と言った方がすんなり通じます。
テレワークのメリット・デメリット
続いて急速に広がるテレワーク・リモートワークのメリット、デメリット、そして気を付ける点について解説していきます。
テレワークのメリット
- 通勤時間や満員電車のストレスがなくなる
- 育児・介護などでの離職者を減らせる
- 交通費・ワークスペースを削減できる
テレワークを行うことで通勤での社員のストレスや無駄な時間をなくし、生産性の向上が期待できます。さらに出社する社員が少なくなれば、交通費やオフィスを縮小することもできるので、固定費を削減可能です。
また、育児や介護などを理由に離職してしまう優秀な人材を引き止められるでしょう。仕事のできる社員がやめてしまうという損失を防げます。
テレワークのデメリット・気を付ける点
- 情報漏洩のリスクが上がる
- 勤怠管理が難しい
- コミュニケーションが少なくなり、業務効率が下がる可能性もある
テレワーク時には自宅以外にカフェやコワーキングスペースなどで仕事をする人もいます。パソコン画面を見られたり、会議内容を聞かれてしまったりすることで情報の漏洩のリスクが高まります。
またパソコンのセキュリティ管理が甘さやウィルス感染などが情報の漏洩に繋がる事も。企業側にとっては、社員が仕事をしているか確認することができないので、勤怠システムに工夫が必要な場合もあります。
社員同士のコミュニケーションが少なくなり、報告・連絡などがおろそかになってしまうのにも注意が必要です。「仕事以外」でのやり取りがなくなり、チームビルディングがうまくいかないといったデメリットも。
デメリットを踏まえ、テレワーク時には以下の3点に気をつけましょう!
- 会議内容を他者に聞かれないようにする、パソコンに覗き見防止フィルムを貼る
- パソコンのセキュリティ対策を万全に
- 連絡をいつも以上にしっかりと行う、言葉使いに気を付ける
実際にテレワークを採用している企業例
コロナウイルスの影響を受けて、テレワーク・リモートワークなど在宅勤務を推進する会社が増えてきました。
Twitter社(アメリカ)
アメリカ・サンフランシスコを拠点とするTwitter社は2020年5月12日に、コロナウイルス収束後も世界各地のおよそ5000人の社員全員を対象に希望する社員は今後も在宅勤務を認める方針を発表しました。
3月から従業員に在宅勤務を命じた結果、「在宅勤務でも業務は可能だと証明された」とコメントしています。
ヤフー株式会社(日本)
ポータルサイトYahoo! JAPANを運営するヤフー株式会社は、2020年10月1日よりリモートワークの回数制限及びフレックスタイム勤務のコアタイムを廃止することを発表しています。
92.6%の社員が「リモートワーク環境でもパフォーマンスへの影響はなかった、もしくは向上した」と回答したことから、時間と場所に捉われない新しい働き方へ移行するとのことです。
コロナウイルス収束後もテレワークの流れは続くか
コロナウイルスの影響で、新しい働き方として注目されているテレワーク。これまでの慣習を変えるのは、大企業であればあるほど大変です。特に「飲みニケーション」の言葉に代表されるように、仕事外での個人的なチームメンバーの繋がりを重視してきた日本の企業風土を考えると、テレワークが一般的に定着するのはなかなか難しいかもしれません。
Twitter社やヤフー株式会社など大手IT企業がテレワークを継続することで、生産性の向上が報告されるようになれば、後を追う企業の増加が期待できるでしょう。
テレワーク&リモートワーク Q&A
✅ 言葉の定義上は同じです!政府が『テレワーク』を使っているので、テレワークが一般的かもしれません。
✅ 業種・職種によってかなり違ってきますが、Twitter社やヤフー株式会社はパフォーマンスに問題はないとの見解を示しています。コンピュータひとつで遂行できる仕事であれば、作業に集中できる環境さえ整える事ができれば逆に効率が良い場合もあります。
✅ 必須アイテムはいくつかありますが、オンライン会議用にマイク付きイヤホンは忘れないようにしましょう。
✅ 情報漏洩がないよう、パソコンのセキュリティには気をつけましょう!
✅ チャットツールを使ってグループを作るなど、気軽に話せる環境を用意しましょう。メッセージだと感情が伝わりにくく、冷たい印象を与える事もありますので、テレワークだからこそ言葉遣いには気を配りましょう。絵文字を効果的に使うのもおススメ。